こんにちは。
駐在サラリーマン@米国です。
今回は小生が勝手に「コロナワクチン開発競争の眠れる獅子」と呼んでいる、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)について紹介します。
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)とは?
もはや米国株投資家にとっては言わずもがなな銘柄ですが、一応めちゃめちゃかる~く。
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)はニュージャージー州ニューブランズウィックにHQを置く、製薬、医療機器、コンシューマーヘルスケア事業を行っている企業です。
(会社HPより)
創業して100年以上のグローバル多国籍大企業ですので、FDAやNIHのみならず、European Commissionやビルゲイツ財団といったヘルスケアセクターの各プレイヤーと強いコネクションがあります(過去に、エボラ熱やエイズ対応で、こうした各プレイヤーと共同開発をしています)。
(各組織公式HPより)
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)の動向まとめ
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)のコロナウイルスワクチン開発に関する動向のまとめです。
1月 | 3種類のコロナウイルスワクチン開発に同時に取り組むことを発表。
※3種類の開発を行うのは、いざ本命のワクチンが非承認となった際のバックアップ用。 |
3月末 | Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)とBiomedical Advanced Research and Development Authority(BARDA)が、コロナウイルスワクチン開発に計10億ドルを共同出資・開発することを合意。
※BARDAとは、米国保険福祉省という省庁内の1機関。つまり政府機関。 |
4月下旬 | Emergent BioSolutions(NYSE:EBS)にコロナウイルスワクチン製造委託することを発表。
また、長期製造委託契約(契約開始年は2021年)を、両社間で現在契約交渉中との報道も有。 |
9月 | 第一相臨床試験開始予定日。 |
2021年初頭 | ワクチンの緊急使用が可能。 |
また、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)経営陣は、どのくらいのワクチンをいつまでに米国に提供するといったコミットメントは現時点で特に出しておらず、あくまでパンデミックに終止符を打つために、世界のどこにどれだけのワクチンが必要か、そうしたニーズに優先を置くとしています。
ただ、生産能力としては全米国国民の90%、毎年3億本のワクチン投与が可能になるとも述べています。
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)のリスク
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)のコロナウイルスワクチン開発に関するリスクと言えば、勿論ワクチンが認可されないというのが最大のリスクとなります。
そして、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)を始めとした製薬会社にはつきものではあるのですが、訴訟リスクが常に付きまとう点も考慮すべきでしょう。
「ジョンソンエンドジョンソン 訴訟リスク」とGoogleしただけでも、複数の訴訟案件がでてきます。しかもそれらには、損害賠償として数十億ドルという途方もない金額となっているものも・・。
製薬会社はどこもこうした訴訟リスクを事業上どうしても抱えてしまいますが、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)も例外なくその影響を受けています。
投資家としては、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)がどのような訴訟案件を抱えているのか、係争中の案件の進捗等、たまにニュース記事を検索して把握しておくことは必要かもしれません。
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)は投資すべきか?
小生の考えですと、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)は買いだと思います。
ワクチン開発競争において後発であることは否めませんが、①開発力・開発実績、②認可団体やヘルスセクターのパブリックプレイヤーとのパイプライン、③ワクチン大量生産能力、を考慮するとどれも一級品です。
コロナウイルスは変容してゆく可能性があること、一種類のワクチンだけで全米国国民、果ては全世界をカバーすることは非現実的です。よって、実際にはいくつかのワクチンを並行して供給してゆくような状況となることが予想されています。
Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)はコロナウイルスワクチンで収益を上げない(コストのみ回収)と発信しています。患者一人あたりの価格はモデルナ社のものよりも小さくなることが予想されています(モデルナ社は患者一人あたり7~800ドル程度、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)は患者一人あたり500ドル程度になるのではと言われています)。
コロナウイルスワクチン単体でみた時に収益はそこまで追求していないかもしれませんが、ワクチンの機能面+コスト優位性から、コロナウイルスワクチンの供給において他社ワクチンよりも優位に展開する可能性があります。
コロナウイルスは変容する可能性があることを考えると、仮にここで収益をとらずとも、一度マーケットを席巻した後で、いくらでもマネタイズしていく方法はあるのではないか、と小生は考えます。
元々、Johnson & Johnson(NYSE:JNJ)は高配当銘柄、連続増配銘柄として、株式ポートフォリオの中核に据える人も多かった人気銘柄の一つです。
これから、コロナウイルスワクチン開発観連でアップサイドが望めるので、今から長期目的で少しづつ仕込んでいくのがよいと小生は考えます。
【Johnson & Johnson(NYSE:JNJ):トレンド】
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